見本誌届きました。2016年08月25日 18:13


愛よりも深く2

『愛よりも深く』の見本誌が届きました。
さすがに、分厚い400ページ……。
編集さまは長さを感じなかったと言ってくださったので、読んだらそれほど長いと感じないんじゃないかとは思うのですが……(淡い期待)。
ただ、長い分、夜のお作法のシーンにしっかりページを費やすことができました。
ページを減らそうと思ったら、どうしても、そういうところからまず圧縮していかなくてはならないのです(泣)。
短くまとめるのって、ほんと、難しい……。

ナカミは、糖度低め(たぶん、微糖以下)です。
「好き」とか「愛してる」とか、ささやき合ったりしない、甘い恋愛感情というよりは、もっと別の離れがたい何か(編集さまは『呪い』にも似たものと表現してくださいました)によってつながれたふたり、なのかもしれません。
ヒロインのアデルは、流されるまま『旦那さま』の企みに加担し、やがて、さらに大きな事件の渦に巻き込まれていくことになります。
陰謀です。サスペンスです。
このあたり、書いてて苦しかったけど、楽しくもありました(とってもv)。
ラストは、大団円のハッピーエンドとは、とても言えないのですが、アデルにとっては、望むものを手に入れることができた、ある程度しあわせなエンディングになっているのではないかと思います。
色々、ネタバレ的なことの多いお話で、あまりくわしく書けなくてすみません。
『灰色の瞳の男』はとても賢い男なのですが、姫野は『旦那さま』や『高貴な男』の愚かさも嫌いではありませんでした。
彼らのことももっと書いてあげたかった気もしますが、そんなこと言ってたら、いくらページがあっても足りないので割愛割愛。

しかし、表紙でアデルを抱きしめている『灰色の瞳の男』。
書きながら、彼ってば誰かに似てると思ってたのですが、拙作『背徳の薇園』(BLです。すみません…)の高遠に似てるんじゃん。
もっとも、高遠は、『灰色の瞳の男』よりよくしゃべるし ずっと変態ですけど(『灰色の瞳の男』は、高遠よりも寡黙で、腹黒)。
お話のナカミについても、共通するところが多いような気がします。
どっちも薔薇園だし……。

いろいろ事件が起こりますし、少々残酷なシーンなどもありますが、よろしければ、お手に取ってやってください。
『愛よりも深く』はソーニャ文庫さまより9月3日発売予定です。
どうぞ、よろしくお願いいたします。