愛よりも深く2016年09月07日 13:36

姫野百合のお仕事の紹介です。

ソーニャ文庫
ジャンル / 乙女系
イラスト / 蜂不二子さま

愛よりも深く

奴隷のアデルは、ある夜、謎の男に買われ、貴婦人のふりをしてとある高貴な男を籠絡するよう命じられる。
病気の弟を助けてもらうことの見返りとして、その命令を受け入れたアデルの教育係となったのは、灰色の瞳をした得体の知れない男。
灰色の瞳をした男は、『メイナード』と名乗り、アデルに様々なことを教え込む。
昼間は貴婦人としての心得を。
そして、夜になると、男を魅了する女としての技を。
夜毎、男の、唇に、指に、肌に、快楽を刻まれ、アデルは作り替えられていく。
やがて、貴婦人らしい振る舞いも身についたころ、アデルはラングフォード伯爵夫人の姪として王宮に向かうよう命じられた。
そこでアデルを待っていたのは、新たなる策謀と、恐るべき秘密。
灰色の瞳の男の正体とは。
そして、絶望の淵で、彼がアデルに告げた言葉とは……。


ネタバレ要素が多くてうまくまとめきれないので、今回は登場人物も記しておきます。

アデル …… 奴隷。弟思いのやさしい姉。
謎の男 …… アデルの持ち主。傲慢で尊大。ふつーにヤなヤツ。

灰色の瞳の男 …… 謎の男の下僕。イケメン。細マッチョ。寡黙。常にアデルに寄り添い、アデルを調教する。

高貴な男 …… アデルのターゲット。

モードリン …… 謎の男の姉。既に鬼籍の人。アデルと顔だちが似ている。

ウェルズワース …… 宰相。

以下、お読みいただく際の注意をいくつか。

・このお話を読んでもしあわせな気持ちにはいっさいなれません。
・糖度低めです(おそらく、微糖以下)。
・無駄に長いです(ほんとに長いです…)。
・地雷多数設置です。
・平素姫野が書いているものよりも、服を着ていないシーンが多いです(つまり、いわゆる『濡れ場』が多いです……)。
・登場人物全員が、どこか歪んでます(あるいは、歪んでいきます)。
・残酷なシーンも少々あります。

何かと事件が多い上に、死人も幾人か出る、ちょっとサスペンスなストーリーとなっております。
一点の曇りもないハッピーエンドではないにしても、アデルは不幸にはなっていませんので、そのあたりはご安心を。
ラストは、ある程度はスカッとしていただける部分もあるのではないかと……。
恋とか愛とかいう言葉で簡単にカテゴライズできない、ちょっと大人な情念の世界です(言い過ぎ?)。
ちょこっとした箸休めにでもしていただければ幸いです。
しかし、このプロット、よく通ったなと、いまだに思います。
おまけに、この長さで本にしていただけて、姫野のほうがびっくりしてしまいましたよ。
編集さまには色々とお手を煩わせてしまい(タイトルもつけていただいてしまいました……)、恐縮至極な一冊となりました。
姫野的には、逃げずに攻めた部分と、攻めきれなかったと感じる部分と、両方ありますが、なんにしても、とっても楽しんで書かせていただくことのできた一冊でもあります。
よろしかったら、お手に取ってやってくださいませ。
イラストは、蜂不二子さまです。
表紙のふたりの表情には特にこだわってくださったとのこと。 本文イラストは、服を着ていないシーンが多くて、書き分けが大変だったかも……。ほんと、すみません……。

略奪の花嫁2016年08月07日 10:48

姫野百合のお仕事の紹介です。

エトワールノベル(配信のみ)
ジャンル / 乙女系
イラスト / 速瀬羽柴さま

略奪の花嫁

ナイトフォールベイの王女フィオナには婚約者がいる。
ランズエンドの王子ライアンがそれだ。
ライアンとは数度顔を合わせたことがあるだけだし、正直、彼のことを好きになれるのかもわからない。
それでも、いずれ、おとなになったら、彼の妻になるのだろう。
漠然とそう感じながら成長したフィオナに、父であるランズエンド王は、突然、ライアンとの婚約を破棄し、ダルモアの大公のもとへ嫁ぐよう命じる。
フィオナの父は、ランズエンドを見限り、大国ダルモアとの誼を結ぶために、フィオナを生贄にしようというのだ。
ダルモアの大公は、フィオナの父よりも年上で、しかも、好色。
フィオナは、いやでたまらなかったけれど、父の言うことには逆らえない。
憂いの日々を過ごすフィオナだったが、ある日、ナイトフォールベイは、予期せぬ敵襲を受ける。
ナイトフォールベイの城は陥落し、フィオナは敵兵の手に落ちた。
フィオナを略奪した、その男とは……。

短めのお話です。
ほんとうは、もう少し短くしなくてはならなかったのですが、結局、このサイズになってしまいました。
短いお話は難しい……。
お話の内容は、すれ違い初恋物語的な感じです。
オーソドックスに姫嫁(たぶん)。
最初はじめついた展開ですが、最後は大団円だと思います。
文庫よりはボリューム少なめなので、さくっと軽く読んでいただけるのではないかと……。
姫野個人としては、ハイランドっぽい景色など書けて楽しい一作でしたv

ブリリアント・ブライド 煌めきの姫と五人の求婚者たち2015年07月09日 13:47

姫野百合のお仕事の紹介です。

ロイヤルキス文庫
ジャンル / 乙女系
イラスト / KRNさま

ブリリアント・ブライド

ベルフト王国の王女スフェーンはお年頃。
そろそろ結婚のお相手を選ばなければなりません。
スフェーンの父であるベルフト国王は、「五人の候補者を選んでアナトリの離宮に招いたから、おまえもアナトリに行ってその中から自分で結婚相手を選びなさい」とスフェーンに言いつけます。
ほんとうは、結婚なんてまだしたくない。
でも、これは国王の娘に生まれた者の宿命。
せめて、五人の中から、一番まともな人を選びたい。
そう考えたスフェーンは、小間使いのオリヴィンと入れ替わることを思いつきます。
小間使いのふりをして、五人の求婚者の人となりを見極めるのです。
でも、小間使いのオリヴィンとして迎えた五人の求婚者たちは、どの方も、特にステキとは思えませんでした。
王族の結婚なんて、所詮、こんなもの。
落胆するスフェーンの気持ちの中に次第に入り込んできたのはユークレースです。
ユークレースは求婚者のひとりであるドレイク王国の王子アウィンの馬番です。
スフェーンのことを小間使いのオリヴィンだと信じて疑わないユークレースは、スフェーンへの愛を隠そうともしません。
これって、絶賛、両想い!?
なのに、スフェーンの気持ちは優れませんでした。
だって、王女である自分が馬番であるユークレースと結ばれるはずがありません。
こんな身分違いの恋はまちがっているのです。
頭ではわかっていても、心はどんどんユークレースを好きになってしまう……。
恋なんかしたくなかったのに、恋を知ってしまった王女スフェーン。
スフェーンの恋は、いったい、どうなってしまうのでしょう???

以上、おとぎばなし調でお送りしてみました。
内容もそんな感じだと思います。
『身分違いの恋』というと、ちょっとハードなお話を想像されちゃうかもですが、全くハードじゃありません。
明るくて、かわいくて、健康的なお話じゃないかと自分では思っています。
姫野が書いたものの中でも、かなり『恋する気持ち』に特化したお話になってるんじゃないかなー。
ネタバレというほどのネタもありませんし、全体にわかりやすくて、最後は大団円なので、気軽に楽しんでいただけたら幸いです。
舞台は久々の欧州でしたが、今回はロココな感じにしてみました。
ドレスとか、室内の調度品とか、庭園とか、よろしければロココ調で脳内補完してやってくださいね。
ちなみに……。
最初にいただいたラフでは、スフェーンのお相手の彼の髪はもっと短かったのですよ。
色々鑑みて、ちょっと髪を伸ばしていただいて、王子さま度アップとなりましたが、でも、あのベリショもワイルドでカッコよかったvvvvv
こういう時、ほんとうに悩みます。
どっちも捨て難い(でも、両方ってわけにはいかないもんね)。
KRNさま、ありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。
小間使いの時のスフェーンのボンネット姿が、もー、ちょーかわいーっっっvvvvv

後宮夢譚 ~風を呼ぶ花嫁~2015年07月09日 13:44

姫野百合のお仕事の紹介です。

マリーローズ文庫
ジャンル / 乙女系
イラスト / 水綺鏡夜さま

後宮夢譚

華陽の都の外れで祖父と暮す美麗は、古典をそらんじる才媛で、おまけに美人。
言い寄る男はあとを絶たず、そのたびに「私より書物に通じている方とでなければ結婚しません」と、男たちを退けてきた。
今日も、華陽の街でしつこい若だんなに言い寄られていた美麗を、救ってくれたのは、派手な身なりのいかにも軽薄そうな男。
『龍さん』と呼ばれるその男に、どちらが書物に通じているか勝負しようと言われ、ついつい応じてしまったものの、軽薄そうな見かけによらず、男は驚くほど博識だった。
ついには、美麗を言い負かしてしまった男は、美麗に「俺の花嫁になれ」と言う。
もちろん、美麗は反発したが、男は強引で……。


という感じで始まるお話です。
チャラ男×美人優等生。
『後宮庭園』及び『後宮の花嫁』と同じく、華陽の都と天星宮を舞台としてはいますが、お話は独立していますので、これだけでも読めます。
そして、チャラ男の正体は……って、ちょっとお読みいただいたら、すぐに、おわかりいただけますよね。バレバレです。
ほかにも色々バレバレなお話ではありますが、そこは、お約束ということでお許しいただければ幸いです。
自分では、ドラマっぽいお話かなーと思います。
宮廷の陰謀とか、そういうのがお好きな方は、よかったら、読んでやってくださいね。
詳しいことは書きませんが、宮廷内に跋扈する悪い高官を、美麗とチャラ男とその仲間たちでやっつけちゃうお話です。
スカッと爽やかな読後感になってるといいなー。
あと、このお話、オジさま率が高いです!
特に、水綺鏡夜さまのお手による玄さまが渋くてイカすーvvvvv(水綺さま。ありがとうございます!!)。
ページの都合で泣く泣く削るしかありませんでしたが、玄さまのことは、もっと、たくさん書いてあげたかったよ(でも、そうすると物語を乗っ取られそうなので、削って正解だったのかもしれませんけどね)。
さて。
『後宮庭園』のヒロイン李玲は、ごくごくふつうの(でも、ちょっと天然入ってる?)女の子でした。
『後宮の舞姫』のヒロイン春華は内気でおとなしい女の子。
『後宮夢譚』のヒロイン美麗は、李玲や春華とは、また、タイプの違う女の子がいいなと思って、 美人の優等生にしてみました。
出自はいいけど、暮らしは貧乏。
まじめで、頭がよくて、ちょっと気が強いところもあるものの、家族思い。
なのに、恋愛には不器用で……。
そんな美麗が恋をするとしたら、いったい、どんな男なんだろう???
と考えていったら、チャラ男になりました(でも、ただのチャラ男じゃないはず!)。
たとえば、『後宮の舞姫』のヒロイン春華と『後宮庭園』の皇帝陛下が出会ったとしても、春華は皇帝陛下にビビりまくりで、そこに恋は生まれないでしょう。
逆に、『後宮の舞姫』の星くんは、美麗のように生意気な女はまず選ばないと思います。
それぞれのヒロイン、それぞれの女の子に、合うお相手っていうのがあって、それは姫野の意志の及ばないところでもあります。
結局、どのカップルも割れ鍋に綴じ蓋ってことなんですね(ちょっと、がっかり?)。
しかし、そこで、姫野は、はっと気づきました。
今まで、姫野、主人公であるヒロインの気持ちに寄り添うことで物語を作ってきました。
主人公の心の動きを中心に描くのが当然、とそう思っていたんです。
でも、それって、もしかして、まちがってたのかなー。
ほんとうは、主人公の女の子を描くんじゃなく、主人公の目を通してお相手の男性をいかにかっこよく描くかが、姫野に求められていたことなんじゃないの???
現在、愕然としております……。

後宮の舞姫~太子さまの花嫁選び~2014年08月19日 20:55

姫野百合のお仕事の紹介です。

マリーローズ文庫
ジャンル / 乙女系
イラスト / 水綺鏡夜さま

後宮の舞姫

両親を早くに亡くした春華は、叔父の家に引き取られ、以来、華陽の都で下級役人をしている叔父と、機織り上手の叔母、ふたりの小さな従弟との五人暮らし。
叔母は実の娘のように春華のことをかわいがってくれるし、従弟たちも「お姉ちゃん」と言って慕ってくれる。
生活は決して裕福とは言えないが、堅実な暮らしにはなんの不満もない。
だが、そんな春華にも、たった一つだけ、誰にも内緒にしていることがある。
それは、舞が好きだということ。
子供の頃、一度だけ後宮の舞姫の舞を見て一目で心を奪われたのだ。
だが、内気な春華は、ただでさえ、お世話になっている叔父や叔母に「舞を習いたい」とは言い出せずにいる。
都の外れの河原で、近くのみすぼらしい庵から漏れ出る琴の音に合わせ、ひとり、こっそり、舞うのが、せめてもの心の慰めだ。
そんなある日、春華は星と名乗る青年と出会った。
星は、河原でひとり舞う春華の舞を手放しで褒め、舞を習いたいなら花嫁太学に行けと言う。
花嫁太学とは、宮女見習い制度のことで、そこに行けば、宮女として必要な教育が受けられる。その中には舞もあるのだ。
迷いながらも、宮女見習いとなった春華はさまざまな出会いを経験する。
圧倒的な存在感を誇る皇后、姜麗麗。
初めての友達、丹丹。
何かというと春華を目の敵にするお嬢さま、玉娟。
そして、再会した星との恋。
春華と星は、将来を固く誓い合い、結ばれるが、そんな中、春華が太子さまの花嫁候補に選ばれてしまう。
相手が相手だけに、簡単に辞退することもできない
下手なことをすれば、春華だけでなく、星も罰を受けるかもしれないのだ。
星との愛を貫くためには、いったい、どうしたらいいの!?


前回の後宮庭園は、『後宮』と言いつつ、後宮内のことはほとんど出てこない、宮中の官僚たちの男の世界のお話でしたので、今度は、ずばり、後宮の中の女の世界のお話にしてみました。
といっても、ドロドロしていないです。人を陥れようとして変な噂流したり、こっそり毒盛ったりする人は出てきません(そういうの期待された方はすみません)。
内気な女の子が、好きな人と結ばれるために、自分なりにがんばっちゃう感じのお話になっている予定です。
姫野としては、女子校感覚で書いてみました。
宮女見習いの女の子たちが生徒で、皇后さまは学園の理事長。老師たちが先生ですね。
そして、太子さまは学園のプリンス!
でも、あれ? 女子校じゃん。まあ、そこらあたりは、近くの男子校の生徒とか、滅多に顔を見せない理事のひとりとか、色々ありです。ありだと思います。ありだということにしておいてください。お願い。
そんな感じで、今回もとても楽しく書かせていただきました。
皆さまにも、ちょっとでも楽しんでいただけたら幸いです。
内容は、一応、『後宮庭園』のスピンオフとして、世界観は引き継いでいますが、お話はほぼリンクしておりません。
『後宮庭園』をお読みになっていなくてもなんの支障もないよう書いたつもりです。
が、読んでくださった方には、『後宮庭園』のことを思い出しながら『後宮の舞姫』を読んでいただくと、「ああ、そういうこと」というのがわかるようにもなっているつもりです(まず、本文10ページ目くらいで星くんがどういう人かがわかるはず)。
『後宮庭園』の、主人公李玲や、皇帝王翔、李玲の弟李亮がその後どうなったかということも、ほんのちょっとですが出てきます。
そして、もちろん、あの方のことも……。
(余談ですが、中常侍さまのその後のことを考えるとせつなくなります。もちろん、天星宮を追い出されたわけではなく、運命の悪戯によって自分でもどうしようもないところへ押し流されてしまったわけですが、最後はしあわせだったと思いたいです。←このあたりのことも、ほんとうは書いてあげたい。でも、そうすると、中常侍さまを更につらい目に遭わせることになってしまう……涙)
それと、名前ですが、『後宮庭園』の時は、できるだけ正しくを心がけましたが、諱と字のダブル表記の上、呼ぶときは役職名って、さすがに、わかりにくいし、お読みになる方も混乱なさるだけではと反省したので、今回は、フツーに、苗字なしの名前で表記するようにしました。
威だけピンイン読みでルビもカタカナになっているのは、彼が、一応、外国人だからです。
さて。
今回も水綺さまが美麗表紙&すばらしい挿絵をつけてくださいました。
水綺さま、ありがとうございます。色々とご迷惑をおかけしてしまって申し訳ありません。
今回は登場人物が多くて申し訳なかったのですが、かわいい女の子をたくさん描いていただけてうれしいです。
玉娟の泣き黒子は、姫野がお願いしたわけではなく水綺さまが付けてくださいました。
おおっ。確かに、お嬢さまっぽい。
姫野は、玉娟って、古代チャイナが舞台じゃなかったら、絶対、金髪縦ロールだよなって思っていたのですが、ちゃんとそれっぽいヘアスタイルだったのもうれしかったです。
そして、皇后さま、かっけー!!!!! 惚れる!!!!!
が。
一番の驚きは春華が意外に隠れ巨○だったことでしょうか。
手足は華奢で腰もほっそりなのに隠れ○乳とは、春華、あんたって……。
(こう書くと、「あんた作者でしょ」って言われそうですが、イラストさまがつけてくださった挿絵を見て、「この子って、こういう子だったんだー!」と発見することはよくあることなんです。改めて、本は姫野ひとりの力で作るものではないと感じます)
星くんは、ちゃんと、そこ、見抜いていたのでしょうか?
今度、聞いてみたいです。